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パルシステムの健康・おうえんナビ
家族の健康レシピ
栄養素はビタミンCが豊富。皮付近にはクロロゲン酸が含まれます。
ひと口にじゃがいもと言っても、その種類は男爵やメークイン、きたあかり、北海こがねなどじつにさまざま。品種によって栄養価に多少の違いはありますが、じゃがいも全般に多く含まれるのがビタミンCです。でん粉質に守られ、効率よくビタミンCをとれるとされています。そして最近、注目を集めているのがクロロゲン酸というポリフェノール成分。じゃがいもを切ってしばらく置くと、断面が黒ずんでくることがあります。これは傷んでいるのではなく、クロロゲン酸等が空気に触れて変色したもの。コーヒー豆にも含まれる成分で、高い抗酸化作用があるとされています。皮付近に豊富に含まれているので、皮ごと(※)食べるのがおすすめです。
※芽が出ていたり、緑色がかっていたりする部分はしっかり取り除き、よく洗ってから調理しましょう
おなかの働きを補い、消化や代謝を促します。
薬膳の世界でじゃがいもが深く関わるのは、おなかです。「脾(ひ)」や「胃」の働きを補って消化を促す「和胃(わい)」「調中(ちょうちゅう)」の作用があるといわれています。「脾」には水分を全身に送り出すポンプのような役割があるので、日ごろからいたわれば新陳代謝を促すことにもつながります。もうひとつの効能として考えられているのが「補気(ほき)」。じゃがいもは糖質が豊富でエネルギー源となるので、主食にする国もあるほど。薬膳の世界でも、生きるためのエネルギーである「気」を補うとされています。
【じゃがいもの薬膳としての主な効能】
和胃(わい)…胃の働きを整える
調中(ちょうちゅう)…消化機能を整える
補気(ほき)…エネルギーの素となる気を補う
健脾(けんぴ)…弱った脾の働きを高め水分代謝を促す、消化を促す
※「五味(ごみ)」における「苦味(くみ)」の効能
湿気をとってむくみ改善につなげる、解毒の作用でじゅくじゅくした吹き出物を予防する
【じゃがいもの主な栄養素】
ビタミンC…活性酸素の除去に働く、肌を健やかに保つ
カリウム…余分なナトリウムを排出して血圧を整える、むくみの改善につなげる
クロロゲン酸(ポリフェノール)…抗酸化作用、悪玉コレステロールに働く
炒め物や煮物も、電子レンジで「下ゆで」してから。
栄養素のなかには、調理の過程で壊れたり流出したりするものがあります。ビタミンCもそのひとつ。コツは水にさらさず、手早く調理することですが、じゃがいもは加熱時間が長くなってしまいがちです。そこでおすすめなのが、電子レンジによる「下ゆで」。炒め物や煮物に加えるときは、あらかじめ加熱しておくとよいでしょう。ぬらしたキッチンペーパー、次にラップで包んでから加熱すれば、食感もほくほくに。細かくカットする場合を除き、下ゆでは丸ごとのまま済ませたほうが、風味がとどまっておいしく仕上がりますよ。
今月のおすすめレシピ
- 栄養情報の監修 清水加奈子さん
フードコーディネーター・管理栄養士・国際中医薬膳師。調理、スタイリングからカロリー計算されたレシピの作成、アイデアレシピの提案、栄養関連の監修などを行う。