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パルシステムの健康・おうえんナビ
家族の健康レシピ
目に深く関わっているのは「肝」です。
目の疲れやかすみ、乾燥、視力の低下といった眼精疲労は、目だけではなく、からだの内部とも深く関連しています。薬膳において、からだには「経絡(けいらく)」という無数の線が通っており、そのいくつかで目は「肝」とつながっていると考えられています。「肝」は、からだに栄養を届ける「血」を貯蔵し全身に巡らせますが、目にとっても「血」は大切な栄養源。目を酷使すると「血」を消耗するため、そこに「血」が巡らなければ、先にあげたような症状につながってきます。つまり目の不調は、「肝」の不調(=からだの疲れ、血行不良)の表れとなるのです。また「肝」はストレスの影響も受けやすいので、まぶたがぴくぴくとけいれんするのも「肝」が疲れているためといえるでしょう。
目にも「血」をしっかり巡らせることがポイント。
眼精疲労をやわらげるには、「肝」だけでなく「腎」もいたわることが重要です。目の栄養源は「血」ですが、「腎」は「血」を生み出す部分。「血」が豊かにからだを巡り、目にもしっかりと満ちていれば不調も軽減されるでしょう。食材はそれぞれの働きを補う「補肝腎」のものがおすすめですが、そのうちいくつかは「明目(めいもく)」といって目の疲れを解消し、視野を明るくする働きも持ち合わせています。目によいことで有名なブルーベリーも「明目」の食材で、薬膳に欠かせません。積極的にとり入れましょう。
【「肝」と「腎」の働きを助ける「補肝腎」の食材】
レバー(牛豚鶏すべて)、いわし、ししゃも、ずずき、うなぎ、あわび、あさり、しじみ、いか、牡蠣、黒ごま、クコの実、ブルーベリー、ぶどうなど
【「補肝腎」の食材のなかで、「明目」の作用がある食材】
レバー(牛豚鶏すべて)、いわし、あわび、クコの実、ブルーベリーなど
「つぼ」を意識したマッサージもとり入れて。
今回のコラムで触れた「経絡」は、古い中国ならではの考え方です。いわゆる「つぼをつなぐ線」で、多くが足先からさまざまなからだの部分を通り、頭の上へと抜けています。目のまわりには「肝」につながる「経絡」がいくつか通っているので、目の疲れを感じたらこめかみや目のまわりを何カ所か押してみましょう。気持ちいいと感じるつぼを2~3秒間押すと、すっきりとして疲れも軽くなります。パソコンやスマートフォンに頼りがちな毎日も、薬膳とマッサージで少しでも快適に過ごしたいですね。
今月のおすすめレシピ
- 栄養情報の監修 清水加奈子さん
フードコーディネーター・管理栄養士・国際中医薬膳師。調理、スタイリングからカロリー計算されたレシピの作成、アイデアレシピの提案、栄養関連の監修などを行う。