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9月のびぃあらいぶぷらす

あなたの“お金の悩み”
相談にのります
9月
資産運用ってした方が
いいのでしょうか?

今月の相談

先々のためにリスクを伴う資産運用をするべきか悩んでいます

現在、教育費の負担もそれほど多くなく、私が時短勤務とはいえ夫婦共働きのため、毎月少しずつ貯蓄を行えている状況です。とはいえ、預け先はほとんど銀行の普通預金で、たまにネット銀行の定期預金を利用するくらい。株式や投資信託といった値動きのする商品には投資したことがありません。
最近ネットなどでよく目にする「NISA」や「iDeCo」という言葉が気になっていて、詳細がよくわからないものの、先のことを考えて思い切って積立投資をした方がよいのか悩んでいます。
投資は行った方がいいのでしょうか? もし、将来に向けて上手な資産づくりの方法があれば教えてほしいです。
●相談者
36歳/女性/会社員(時短勤務中) 家族構成…夫(36歳・会社員)、娘(小学生)

今月のポイント!

  • 最終的な決め手は投資を「したい」か「したくない」か
  • 社会環境が変化すると、投資の法則性が有効かどうかも変わる
  • 投資をするなら家計に大きな影響を与えない「余裕資金」で

回答

「したい」か「したくない」か、で判断を

リスクを伴う「投資」に対する考え方は、専門家の間でも分かれます。また、ここではウェブサイト上という制約のあるなかでの回答となりますので、私、八ツ井のひとつの考え方として、参考になるなと思われる部分のみをご活用していただけたらと思います。

まず、結論から申し上げますと、ご自身が投資をしたいと思えばされるといいと思いますし、苦手意識があって行いたくないと思われれば、ムリに行われなくてもよろしいかと思います。

理由はいくつかありますが、第一に「将来は分からない」という点です。
投資にはさまざまな“手法”があり、こういったタイミングで、こういった金融商品で、こういったやり方で行うといいとか、市場環境のこういうところを観察するといい等々、いろいろなアプローチの仕方があります。
ただし、これらはすべて「過去」から学ぶことであって、「過去」の市場の動向を参考に法則性を見出して将来予測に役立てます。もちろんその法則性があてはまれば、市場で利益を得られるチャンスはあると思うのですが、やはりそこは「予測」の域を脱しません。
「予測」と言ってしまえば元も子もないではないかというと、それのみではなく、その法則性が成り立つ基盤ともいえる「社会環境」に変化があれば、やはり法則性も変化しやすい点も考慮にいれておきたいのです。

投資の法則性が有効かは、社会環境の変化が影響する

例えば、「長期投資、国際分散投資、積立投資を組み合わせて行うことはとても有効」という法則性は、人類の歴史からみれば、長い期間で通用した法則性とは言い切れないでしょう。

18世紀に始まった産業革命以来、大量生産・大量消費の流れが始まり、世界人口は増大、いまでいうGDP(国内総生産)が飛躍的に、かつ継続的に増加する「経済成長」期に入りました。
ですが、現代はいかがでしょうか。物質的に満たされるようになり、「作れば売れる」時代はすでに過ぎ去ったでしょうし、日本は人口減少期に入りました。これはモノを買う消費者の数が減少しているわけですから、その上で全体の消費量を増やし続けること(経済成長し続けること)は困難な時代に突入していると考えられると思います。
その裏付けともいえるのが、長期的な金利の低下傾向だと思います。景気の体温とも例えられる「金利」は、日本のみならず世界的に長期に低下傾向です。

こうしたことを、これまでの法則性を支えてきた社会環境の変化と考えられれば、いまは変化の過渡期なのかもしれません。ですが、本当にそうなのかどうかは、さらに先にならないとわからないことでもあります。
ですから、投資を行うことは否定もできないし、肯定もできないのかな、と思うのです。

投資をするなら「余裕資金」で

ただ、世界的に低金利傾向があるということは、リスクを取ってもかつてに比べて殖えにくくなっている時代とは言えますので、そうと分かって投資をされるのでしたらよろしいかと思います。とはいえ、ご相談内容を拝見しますと、それほどムリして投資をしなくてもよろしいのかな、という印象を持ちました。

どんな時代でも“儲かる企業”は存在すると思いますので、もし投資を行うとしたら、そういった企業を見つける目利き力を磨いたうえで、万が一投資がうまくいかなくても家計運営に大きくマイナス影響を与えない「余裕資金」にて、ご自身のペースで行ってみてはいかがでしょうか。


【回答者プロフィール】
回答者/八ツ井 慶子さん

生活マネー相談室代表。家計コンサルタント(FP技能士1級)。
大学卒業後、信用金庫勤務を経て、2001年4月より「家計の見直し相談センター」の相談員としてFP活動を始める。13年7月に独立し、「生活マネー相談室」を設立。個人相談を中心に、講演、執筆、取材などの活動を展開。これまで1000世帯を超える相談実績をもつ。

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