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パルシステムの健康・おうえんナビ
5月のびぃあらいぶぷらす
クレジットカードで支払った分の管理がうまくできません
ここ数年で、現金ではなくクレジットカード払いが増えました。
結婚してから常に家計簿はつけたいと思っていますが、カード払いの引き落とし日が実際に買い物した日とずれることで、いつもどのようにつけたらいいか悩んでしまい、どうにも続きません。カードごとに引き落とし日が異なるのも、管理が難しいです。結局、家計簿と通帳の残高を合わせられずいつもモヤモヤしています。
どうすれば上手に管理できるでしょうか?
●相談者
43歳・女性(共働き) 家族構成/夫、娘(小学生)
- カード払いの管理に家計簿は必須ではありません
- 通帳残高、チェックはしても気にしなくて大丈夫
- 「私の決めた“1カ月”」「レシート」「クリップ」でシンプル管理
管理のポイントは分けて考えましょう
キャッシュレス化が進んで、相談者さんのように管理で悩む方は増えているようです。
ここでは、ポイントを2つに分けて考えることをおススメしたいと思います。「クレジットカード管理」と「家計簿をつけること」です。別の言い方をすると、カード払いを上手に管理するのに、家計簿は必ずしも必要ではない、ということです。今回はカード払いの管理法中心にお話していきたいと思います。
まずカード払いをしたときの「流れ」を押さえておきましょう。
買い物(カード決済)→商品・サービスを手にする→引き落とし、となりますね。相談者さんのおっしゃる通り、買い物した日と引落日のタイムラグによって資金管理が難しくなります。また、買い物をしても目の前のお金が減らないことから、ムダ遣いを誘発しやすいデメリットもよく指摘されるところです。
通帳残高は気にしなくてOK
ここで割り切りたいのが、タイムラグは仕組み上どうしても発生してしまうため、通帳残高は(いい意味で)気にしないことです。チェックするのは構わないのですが、同時にカードの未決済残高(カード決済しても、まだ引落されていない金額合計)も確認し、残高から差し引かなければ、「使えるお金」は見えてきません。複数のカードを利用していれば、引落日も異なり、都度チェックするのも面倒でしょう。
カード払いの上手な管理方法はいろいろとありますが、ここでは比較的シンプルにできる方法をひとつご紹介したいと思います。使うツールはレシートとクリップです。
レシートとクリップでシンプル管理
まず自分にとっての「締め日」を決めましょう(給与日の前日が一般的)。その日までの1カ月間、カードで支払ったレシートをクリップ留めします。そして、その合計額を集計し、クリップ留めした一番上に付箋にでも書いて貼ります。そうすれば、その月にカード払いした合計額が一目で分かります。レシートを費目ごとに分ければ、何に使ったかまで把握することも可能です。さらに集計作業を週ごとで行えば、月の途中で累計額を認識でき、使い過ぎ防止にも役立ちます。
カードごとに引落日が異なっても「締め日」を任意で設定していますから、月ごとの傾向や使い癖も見えてくるでしょう。レシートが出ない場合は、ご自身でメモを作ればOKです。この方法は電子マネー決済でも応用できますので、「カード払い」全般に活用できます。
キャッシュレス化は今後も進んでいくと思います。いまのうちから、「お金の形」が現金や口座引落、電子化された情報など、さまざまな“姿”に変わっても、同じようにお金遣いができるよう意識しておくといいでしょう。
家計簿のつけ方については、またいずれ別の機会に…。
【回答者プロフィール】
回答者/八ツ井 慶子さん
生活マネー相談室代表。家計コンサルタント(FP技能士1級)。
大学卒業後、信用金庫勤務を経て、2001年4月より「家計の見直し相談センター」の相談員としてFP活動を始める。13年7月に独立し、「生活マネー相談室」を設立。個人相談を中心に、講演、執筆、取材などの活動を展開。これまで1000世帯を超える相談実績をもつ。