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パルシステムの健康・おうえんナビ
12月のびぃあらいぶぷらす
今月のポイント!
- 自分がそうだと気付きにくい「確定申告するとお得な人」
- 住宅ローンや医療費など申告対象の支出はさまざま。国税庁のHPで調べよう
- 勤め先の年末調整で申告し忘れた分があるときも「確定申告」を
確定申告「する義務がある人」「する必要がない人」「するとお得な人」
確定申告とは、1年間の所得金額とそれに対する税金額を計算し、その申告書を税務署へ提出することです。
確定申告は「する義務がある人」「する必要がない人」「するとお得な人」の3つに分けられます。
「する義務がある人」は個人事業主や家賃収入など不動産所得のある人。「する必要がない人」は、勤務先で「年末調整」をする大部分の会社員です。(給与所得が2,000万円を超える、2カ所以上から給与を受けている、副業や臨時収入などで年20万円以上の所得があるなど特定の要件を除く)
そのほかに、申告すると支払った税金が戻ってくる「するとお得な人」がいます。このケースは、自分がその条件に該当していることに気づかず申告していない場合も多く、結果として税金を払いすぎている可能性があります。
確定申告するとお得な人ってどんな人?
- 医療費が家族分を含め10万円以上か所得金額の5%以上かかった→「医療費控除」
- 特定の医薬品を1万2,000円以上購入した→「セルフメディケーション税制」
- 年の途中で退職して年末調整を受けていない
- マイホームを購入し住宅ローンを組んだ→「住宅ローン控除」(翌年以降は年末調整できる)
- 株式取引などで損失が出た→「損益通算」「繰越控除」
- 寄付をした(一部のふるさと納税、コロナで中止になったイベントの払い戻しをしなかったチケット代など)→「寄付金控除」
- 災害や盗難に遭った→「雑損控除」
確定申告をして支払った税金が戻ってくる例は次のようなものがあります。
これらは年末調整では控除できないため確定申告する必要があります。国税庁「確定申告に関する手引き等」には対象になる事例が詳しく説明されていますので、自分に該当するものがないか探してみてください。
年末調整で申告し忘れても確定申告すれば大丈夫!
勤め先で行う年末調整で申告し忘れたものがあった場合も、確定申告しましょう。見落としがちなのは、家族の国民年金や国民健康保険を払った場合の社会保険料控除や「ひとり親控除」、「寡婦控除」、iDeCoの積立金の「小規模企業共済等掛金控除」などです。
確定申告は面倒に感じてしまいますが、わからないことがあれば管轄の税務署で相談できます。確定申告期間中は土日に開庁している税務署もありますし、電子申告を利用すればパソコンやスマホで手続きが完了します。思いがけない金額が戻ってくる可能性もありますので、該当する控除があれば確定申告をしましょう。
■参考
国税庁ホームページ
【筆者略歴】
筆者/井上 美鈴さん
ライフシンフォニア代表 AFP(日本FP協会認定)
3年間の専業主婦を経て離婚。主婦時代にさまざまなお金の問題に直面し、お金の重要さと知識の必要さを実感したことで、ファイナンシャル・プランナー(FP)の資格を取得。
現在はFPとして個別相談の対応や講演、セミナーなどを実施するとともに、自身の経験をもとにシングルマザーの支援も行っている。