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パルシステムの健康・おうえんナビ
家族の健康レシピ
水分たっぷりの夏野菜。ミネラルも豊富です。
名前に「冬」が付く冬瓜ですが、旬は夏。諸説ありますが、「収穫して冬ごろまで日もちする」というのが由来とされています。夏野菜らしく水分をたっぷり含み、その含有量は95%以上ときゅうりとほぼ同じ。汗ばんだからだに水分を補い、クールダウンにつなげます。また、抗酸化作用で美肌に導くビタミンCや、むくみ予防の作用があるカリウムなども含んでいます。
熱中症予防には冬瓜のような食材で水分をしっかりとることが大切ですが、ふだんから胃腸の弱い方、冷え性の方はからだが冷えすぎてしまう可能性も。薬味と合わせたり、汗をたくさんかくような気温の高い日に食べたりするなど、からだの状態に合わせて取り入れてみてください。
薬膳の世界では、湿気の多い日本の夏に適した効能も。
薬膳の世界においても、冬瓜にはからだのほてりをとる「清熱(せいねつ)」や、津液(しんえき=からだに必要な水分)を生む「生津(せいしん)」の作用があるとされています。余分な水分を排出する「利水(りすい)」や、むくみなどを予防する「消腫(しょうしゅ)」などの作用もあり、湿気が多くじめじめした日本の夏の養生にぴったりの食材といえるでしょう。
これらの効能は冬瓜の種や皮にもあるとされ、乾燥させたものが生薬に使われています。家庭で冬瓜を調理する際には、種やわたはみそ汁に入れて、皮はきんぴらや漬け物などにして楽しんでみるのもおすすめです。
【冬瓜の主な栄養素】
ビタミンC…抗酸化作用、免疫活性やしみ予防につなげる
葉酸…ビタミンB12とともに赤血球の造成に関わる
ナイアシン…三大栄養素の代謝に関わる、抗ストレス作用
カリウム…余分な塩分の排出を促し、むくみを予防する
カルシウム…骨の形成や精神の安定などに関わる
食物繊維…腸内環境を整える、免疫力向上につなげる
【冬瓜の薬膳としての主な効能】
清熱(せいねつ)…余分な熱をさます
利水(りすい)…余分な水分の排出を促す
消腫(しょうしゅ)…むくみなどの症状を改善する
解毒(げどく)…からだの老廃物を取り除く
生津(せいしん)…からだに必要な「水」を生み出す
除煩(じょはん)…胸の苦しさなどの症状を改善する
下ゆでのひと手間で「とろとろ」に。
冬瓜は「調理がむずかしそう」と、なかなか手の出ない方もいるかもしれません。おいしく調理するポイントは、皮やわたを取り除いた実を10分程度下ゆですること。下ゆではなくてもOKですが、このひと手間で味がよくしみて風味がよくなり、煮物やスープにしたときに格別なとろとろ食感が楽しめます。冬瓜を一度に使いきらないときは、カットした実を生のままか下茹でして冷凍保存しても。冷凍でも栄養価はほとんど変わらないとされるうえ、味しみは一段とアップします。
今月のおすすめレシピ

- 栄養情報の監修 清水加奈子さん
フードコーディネーター・管理栄養士・国際中医薬膳師。調理、スタイリングからカロリー計算されたレシピの作成、アイデアレシピの提案、栄養関連の監修などを行う。