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パルシステムの健康・おうえんナビ
家族の健康レシピ
ミネラルが豊富。「造血ビタミン」とされるビタミンB12も。
春に環境が変わり、からだも気持ちもまだまだ揺れ動きやすい5月。今、旬を迎えているのが、あさりです。貝類にはミネラルが多く含まれていますが、あさりの場合はマグネシウムや亜鉛、鉄分などが豊富。これらには精神を落ち着かせたり、味覚を正常に保ったり、血液を補ったりするなどの作用があるとされています。ミネラルはからだ全体の働きに関わる栄養素のため、バランスよくとることを心がけたいものです。
また、あさりには造血を助けるビタミンB12も含まれており、貝類ではしじみに次ぐトップクラスです。ほかにも、肝機能を活発にするとされるアミノ酸の一種、タウリンも含まれています。
薬膳の世界では、血を巡らせる「肝」と関わりのある食材。
薬膳の世界では、春はからだのなかでも特に「肝」の働きが活発になる季節とされています。「肝」は「血」と関連が深いため、「肝」の働きに負担がかかり続けると「血」の巡りが悪くなり、ほてりやめまい、目の疲れといった不調につながってしまうことも。
そこで注目される食材が、あさりです。あさりには「清熱(せいねつ)」といって余分な熱をさます作用や、「瀉火(しゃか)」といって熱をさまして不調の素を取り除く作用、そして「補血(ほけつ)」といって「血」を補う作用などがあるとされています。あさりを取り入れた養生で、春に起こりやすい「肝」の高ぶりを鎮めることを意識してみるのもよいでしょう。
【あさりの薬膳としての主な効能】
清熱(せいねつ)…余分な熱をさます、炎症をやわらげる
化痰(かたん・けたん)…水の巡りを整え、むくみの改善につなげる
利水(りすい)…余分な水の排出を促す
安神(あんじん)…心神の安定を促す
瀉火(しゃか)…熱をさまして不調をやわらげる
補血(ほけつ)…血を補う
【あさりの主な栄養素】
ビタミンB12…造血ビタミン、造血を助ける
鉄分…赤血球の成分となる
マグネシウム…精神の安定を促す
亜鉛…味覚を正常に保つ
ビタミンB2…脂質や糖質の代謝を促す
タウリン(アミノ酸)…肝臓機能を高める、脂肪燃焼につなげる
水からゆっくり煮出せば、うまみアップ。
あさりに含まれる栄養素は、冷凍しても損失しにくいとされています。しかし、なかには熱には強いものの水に溶け出しやすい性質のものも。そこでおすすめは、汁物やスープをはじめ、炊き込みごはんや酒蒸しといった汁ごといただく料理です。汁物などに調理する際は、水からゆっくり煮出してみてください。急な加熱によってたんぱく質が白い泡状に固まるのを防げるうえ、うまみがじんわりとしみ出しやすいのでおいしく仕上がりますよ。
今月のおすすめレシピ
- 栄養情報の監修 清水加奈子さん
フードコーディネーター・管理栄養士・国際中医薬膳師。調理、スタイリングからカロリー計算されたレシピの作成、アイデアレシピの提案、栄養関連の監修などを行う。