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パルシステムの健康・おうえんナビ
家族の健康レシピ
食物繊維、ビタミンC、ポリフェノールなどを含みます。
れんこんを切ったときにすーっと伸びる糸。これはれんこんの糖とたんぱく質が結合したもので、食物繊維の一種とされています。水溶性のため水で膨らみ、お腹の中の余分なものの排出を促します。れんこんはビタミンCも豊富で、じゃがいもの約2倍の量が含まれているとも。調理中に流出しやすいビタミンCですが、れんこんの場合はねばねばに守られ、流出しづらいというメリットがあります。
皮付近にはタンニンと呼ばれるポリフェノールも含まれており、適量のタンニンは収れん作用によって毛穴を引き締め美肌につなげたり、抗酸化作用によって丈夫なからだに導いたりするとされています。
「生食」と「加熱」で変わる効能。節と節のつなぎ目にも注目して。
薬膳の世界では、れんこんは生食と加熱とで効能が分かれています。生食の場合の主な効能は「止渇(しかつ)」や「生津(せいしん)」などで、からだを潤す作用があるとされています。秋は空気が乾燥しやすく肌荒れや咳といった不調につながりやすいため、こうした効能をもつれんこんは今の時季にぴったりです。一方、加熱の場合は「健脾(けんぴ)」や「開胃(かいい)」など、お腹の働きに関連する作用があるとされています。
また、薬膳の世界ではれんこんの節と節のつなぎ目も注目されています。生食時には「涼血(りょうけつ)」という止血作用をもちますが、つなぎ目にはより効能の高い「藕節(ぐうせつ)」があるとされ、切れ痔や鼻血などに作用する生薬の原料としても使用されています。
【れんこんの薬膳としての主な効能】
●生の場合
止渇(しかつ)…激しいのどの渇きに作用する
生津(せいしん)…からだに必要な水(津液・しんえき)を生み出す
清熱(せいねつ)…余分な熱をさます、炎症を和らげる
潤肺(じゅんぱい)…「肺」を潤す
涼血(りょうけつ)…止血作用につなげる
化瘀(かお)…血の滞りの改善につなげる
●加熱の場合
健脾(けんぴ)…弱った「脾」の働きを高め、水分代謝を促す
開胃(かいい)…食欲を促す
止瀉(ししゃ)…下痢を和らげる
【れんこんの主な栄養素】
ビタミンC…活性酸素を除去して抗酸化につなげる
食物繊維…腸内環境を整える
カリウム…余分な水分やナトリウムの排出を促し、むくみ予防や高血圧予防につなげる
タンニン(ポリフェノール)…抗酸化につなげる
ビタミンB群(パンテトン酸など)…代謝を助ける。
サラダにすればシャキシャキ、素揚げにすればほくほく。
シャキシャキ、もちもち、ほくほくなど、れんこんは出まわる時季や調理方法によって食感はさまざま。出始めのころはみずみずしさを生かして、サラダにするのがおすすめです。ピーラーで薄く皮をむき、酢を入れたお湯で2分程度さっとゆでればOK。同じく秋が旬のりんごと合わせて、マヨネーズなどでさっくりあえても。秋が深まってきたころのれんこんは、素揚げにしてもおいしいですよ。大きめにカットして低温でじっくり揚げれば、ほくほく感も香ばしさも抜群です。
今月のおすすめレシピ
- 栄養情報の監修 清水加奈子さん
フードコーディネーター・管理栄養士・国際中医薬膳師。調理、スタイリングからカロリー計算されたレシピの作成、アイデアレシピの提案、栄養関連の監修などを行う。