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パルシステムの健康・おうえんナビ
家族の健康レシピ
糖質のほか、ビタミンやミネラルも含みます。
甘栗、甘露煮、栗ごはんと、栗のメニューが出そろう秋。栗はごまやピーナツなどと同じ種実類です。たんぱく質やミネラルのほか、他の種実類と比較して糖質を多く含んでいます。糖質はからだの中で素早く分解、吸収されるため、即効性の高いエネルギー源と考えられています。ほかにも、お腹の調子を調える食物繊維や、代謝に関わるビタミンB群、抗酸化作用につなげるビタミンCなども含まれます。
栗のかたい皮(鬼皮)をはがした内側にある渋皮には、ポリフェノールも。タンニンと呼ばれ、抗酸化作用があるとされています。渋皮煮にすれば、皮までおいしくいただけます。
エイジングケアにつながるとして、薬膳に用いられることも。
薬膳の世界における栗の効能は多岐に渡り、からだ全体をサポートする食材に位置づけられています。胃の働きを助ける「益胃(えきい)」、脳の活動を促す「健脳(けんのう)」、筋を強くする「強筋(きょうきん)」などの作用があるとされますが、今回注目するのは「補腎(ほじん)」です。「腎(じん)」はからだの生命活動に大きく関わり、成長や生殖・老化など、生命エネルギーの源となる「腎精(じんせい)」を蓄える部分だとされています。「補腎」はこの「腎精」の不足を補う作用で、栗の効能のひとつと考えられています。そのほか、血の巡りを促す「活血(かっけつ)」の作用もあるとされるので、栗はエイジングケアに適した食材であるといえるでしょう。
【栗の薬膳としての主な効能】
益胃(えきい)…胃の働きをサポート
補腎(ほじん)…「腎精(じんせい)」の不足を補う
強筋(きょうきん)…筋を強くする
活血(かっけつ)…血の巡りを促す
健脳(けんのう)…脳の働きをサポート
【栗の主な栄養素】
糖質…エネルギー源
食物繊維…腸内環境を整える
ビタミンB6…たんぱく質の代謝に関わる
ビタミンC…抗酸化につなげる
銅…造血作用などに関わる
マンガン…骨の形成などに関わる
カリウム…余分な水分を排出する
タンニン(ポリフェノール)…抗酸化につなげる ※渋皮に多い
ほくほく、甘みたっぷりの「焼き栗」などに。
意外に感じるかもしれませんが、栗は鮮度が肝心。早めに調理するか、鬼皮と渋皮をとってから冷凍するとよいでしょう。手軽な調理法には鬼皮ごとゆでる「ゆで栗」がありますが、鬼皮にしっかり切り込みを入れてオーブントースターで焼く「焼き栗」もおすすめです。栗のでんぷんがゆっくり糖に変わるので、甘みが増して食感もほくほくになります。料理に使うなら、鶏肉と合わせ、八角をアクセントに甘辛く煮込んだり、くるみといっしょに塩味を付けたおかゆに入れたり。冷凍食品の栗なら下処理いらずで便利です。
今月のおすすめレシピ
- 栄養情報の監修 清水加奈子さん
フードコーディネーター・管理栄養士・国際中医薬膳師。調理、スタイリングからカロリー計算されたレシピの作成、アイデアレシピの提案、栄養関連の監修などを行う。