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パルシステムの健康・おうえんナビ
家族の健康レシピ
不飽和脂肪酸のほか、ビタミン類も豊富です。
こんがり焼けた皮に、脂ののったジューシーな身。さんまの焼ける香りに秋の訪れを感じる方も多いでしょう。さんまなどの青魚の脂には、不飽和脂肪酸が多く含まれています。DHAやEPAはその一種で、悪玉コレステロールを減らしたり、脳の血流を促したりする効果が期待できます。脂は皮の付近に多く含まれているので、できるだけ「皮ごと」食べるのがおすすめです。
さんまはビタミン類も豊富です。とくに「造血ビタミン」といわれるビタミンB12は、ほかの青魚に比べ約3倍含まれているとされています。また、骨の形成などに関わるビタミンDも含まれています。ビタミンDはカルシウムの吸収を促すとされているので、さんまとチーズの組み合わせなどは、味はもちろん栄養面でも理にかなっているといえます。
薬膳の世界では、からだを全体的に補完するとされています。
薬膳の世界では、さんまは精のつく食材と考えられています。それを表すのが、さんまの代表的な効能とされる「補虚損(ほきょそん)」です。からだを全体的に補完する作用だとされ、疲れやすいからだや、ストレスや過労によって負ったダメージを補強するといわれています。そのほか、胃の働きを補う「健胃(けんい)」や、血の巡りを促す「活血(かっけつ)」などの効能も。なお、この「活血」は、青魚の多くに共通する効能です。
【さんまの薬膳としての主な効能】
補虚損(ほきょそん)…虚弱や、ストレス・過労による損傷を補強する
健胃(けんい)…胃の機能(運動、分泌、消化)を促す
活血(かっけつ)…血流を促す
【さんまの主な栄養素】
DHA(ドコサヘキサエン酸)…不飽和脂肪酸の一種。悪玉コレステロールを減らす、血圧を正常に保つ、脳の働きを助ける
EPA(エイコサペンタエン酸)…不飽和脂肪酸の一種。悪玉コレステロールを減らす、血流を促す
ビタミンB群(B2、B6、B12など)…造血作用やたんぱく質の合成など、代謝に関わる
ビタミンA…粘膜を健やかに保つ、抗酸化につなげる
ビタミンD…骨の形成に関わる
ビタミンE…血流を促す
塩焼きは、なるべくフライパンで。
脂と聞くと、とり過ぎはよくないのではと思う方もいるでしょう。しかし、青魚の脂は別です。不飽和脂肪酸をとるためにも、調理の際は脂をできるかぎり残すことを心がけてみてください。塩焼きはグリルや七輪ではせっかくの脂が落ちてしまうので、フライパンを使うとよいでしょう。刺し身や煮物なら、脂まで余すことなく食べられるのでおすすめです。煮物はキムチ、トマト、チーズなどを合わせれば、青魚特有の風味が和らぎます。これからの季節、きのこを加えてバター醤油で仕上げるホイル焼きもおいしいですよ。
今月のおすすめレシピ
- 栄養情報の監修 清水加奈子さん
フードコーディネーター・管理栄養士・国際中医薬膳師。調理、スタイリングからカロリー計算されたレシピの作成、アイデアレシピの提案、栄養関連の監修などを行う。