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パルシステムの健康・おうえんナビ
家族の健康レシピ
エネルギーに変わりやすい、中鎖脂肪酸を含みます。
ココナッツ(ココやしの実)由来の食品にはジュースやオイルがありますが、ココナッツミルクもそのひとつ。ココナッツの白い胚乳部分をしぼって作られます。牛乳と比べると糖質は約半分と低めで、銅やマグネシウムなどのミネラルを含んでいます。
ココナッツミルクに含まれる脂質には中鎖脂肪酸が多くふくまれます。脂質といえばエネルギーに変わりにくく、消費されないぶんは中性脂肪として蓄えられるとされますが、中鎖脂肪酸の場合は別。からだで素早く分解され、エネルギーになりやすい性質があります。最近では、この中鎖脂肪酸からできるケトン体(ブドウ糖に代わるエネルギー源)と脳の働きについて調べる研究も行われています。
薬膳の世界では、暑さからくる夏特有の邪気「暑邪(しょじゃ)」を取り除く。
中華料理でもよくデザート等に使用されますが、ココナッツミルクはもともと東南アジアなど暑い地域で親しまれている食材です。これは薬膳としての効能を見ても明らか。夏の不調につながる「暑邪」を取り除く「解暑(げしょ)」の作用や、喉の渇きを和らげる「止渇(しかつ)」の作用など、夏にぴったりとされる効能が並びます。そして、薬膳の世界では夏は「心(しん)」を養生するとよいとされますが、ココナッツミルクの効能には「強心(きょうしん)」といって、心臓などの働きを整える作用もあるとされています。暑い国の料理やデザートに、ココナッツミルクを使ったものが多いのも納得できますね。
【ココナッツミルクの薬膳としての主な効能】
解暑(げしょ)・・・夏の邪気「暑邪」を取り除く
止渇(しかつ)・・・激しいのどの渇きを和らげる
強心(きょうしん)・・・心臓など「心」の機能を整える
補気(ほき)・・・エネルギーの素となる「気」を補う
健脾(けんぴ)・・・弱った「脾」の働きを高め、水分代謝を促す
利湿(りしつ)・・・余分な「湿」を排出する
生津(しょうしん)・・・からだに必要な水を生み出す
【ココナッツミルクの主な栄養素】
脂質(中鎖脂肪酸)・・・エネルギー源となる
銅・・・ヘモグロビン合成やコラーゲン生成に関わる
マグネシウム・・・骨の形成に関わる
鉄・・・ヘモグロビン合成に関わる
カリウム・・・余分なナトリウムや水分を排出する
カレーや煮込み料理、ひんやりスイーツに。
ココナッツミルクは、薬膳の世界ではからだを温める「温性」の食材とされています。夏に冷たいものばかり食べて冷えが気になるという方は、おやつにココナッツミルクを取り入れてみるのもおすすめです。小豆あんやフルーツなどを加えて、アイスやお汁粉に。料理に使うなら、カレーや白身魚の煮込み料理などが適しています。豊かな香りに加え、まろやかさとコクが深まり、一気に南国気分が味わえますよ。
今月のおすすめレシピ
- 栄養情報の監修 清水加奈子さん
フードコーディネーター・管理栄養士・国際中医薬膳師。調理、スタイリングからカロリー計算されたレシピの作成、アイデアレシピの提案、栄養関連の監修などを行う。