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パルシステムの健康・おうえんナビ
家族の健康レシピ
たんぱく質を多く含み、カリウムなどのミネラルも豊富。
野菜に分類されるそらまめですが、主要なエネルギー源やからだ作りに不可欠なたんぱく質が主な栄養素です。野菜らしくミネラルやビタミンも豊富ですが、そのなかで今回、注目したいのがカリウムです。これから訪れる梅雨の時季はからだもむくみやすくなりますが、放っておくとめまいや頭痛などにつながってしまう心配も。カリウムはからだの余分な水分を排出し、むくみを防ぐ作用があります。
また、代謝に必要不可欠なビタミンB群や、腸内の余分なものを排出する食物繊維なども含まれます。ほとんどの栄養素は豆にも薄皮にも含まれますが、食物繊維は薄皮に多く含まれています。
薬膳の世界で大敵とされる、「湿(しつ)」を排出するとも。
薬膳の世界で余分な水は、「湿」と呼ばれるやっかいもの。からだの中で「湿」が生じ、排出がうまくいかず滞りがちになると、頭痛など体調不良の原因に。そらまめにはこの「湿」の排出を促す、「利湿(りしつ)」の作用があるとされています。
このほか、「健脾(けんぴ)」といって、消化器官である「脾(ひ)」の働きを高める作用も。「脾(ひ)」はポンプのような働きで全身に水分を巡らせ、排出機能にも密接に関わっています。日本の梅雨は中国の長夏にあたり、「脾」や「胃」の調子が崩れがちとされる季節。そらまめをバランスよく取り入れて、からだの巡りを意識してみるのもいいですね。
【そらまめの薬膳としての主な効能】
・補中(ほちゅう)…消化器官の働きを補い、スムーズな消化機能につなげる
※「中」とは消化器全般の総称
・補気(ほき)…エネルギー源である「気」を補う
・健脾(けんぴ)…弱っている「脾」の働きを高め、水分代謝につなげる
・利湿(りしつ)…余分な「湿(=余分な水)」を排出する
【そらまめの主な栄養素】
・たんぱく質…からだの基礎となり、代謝に関わる
・食物繊維…腸内環境を整える、免疫力向上につなげる
・葉酸…造血作用のあるビタミン
・ビタミンK…骨の形成に関わる
・ビタミンB1…糖質代謝に不可欠なビタミン
・カリウム…余分なナトリウムや水分を排出する
栄養の面では、薄皮はできるかぎり残すのがおすすめ。
そらまめを調理するとき、さやは外すものの、薄皮をどうしようかと迷う人もいるでしょう。食材をむだなく活用する薬膳では、薄皮まで食べることがよいとされています。かき揚げや炒め物といった高温で調理するメニューなら、食感も気にならないかもしれません。薄皮をとって食べる場合も、調理中は付けたままにしておけば、栄養素の流出を抑えることができます。枝豆やグリンピースと同様に、野菜類の豆は鮮度が肝心。届いたらすぐに食べるか、ゆでて冷凍するのがおすすめです。
今月のおすすめレシピ
- 栄養情報の監修 清水加奈子さん
フードコーディネーター・管理栄養士・国際中医薬膳師。調理、スタイリングからカロリー計算されたレシピの作成、アイデアレシピの提案、栄養関連の監修などを行う。