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パルシステムの健康・おうえんナビ
家族の健康レシピ
柑橘類の代表的な栄養素はビタミンC。
日本の冬に欠かせない果物といえば、やっぱりみかん。みかんなどの柑橘類にはビタミンCが含まれています。このビタミンCは抗酸化作用があり、免疫力に働くとされる栄養素。さらにみかんには「β-クリプトキサンチン」という色素が含まれ、これも抗酸化作用があるとされています。寒さと乾燥が気になる季節、みかんは習慣的に食べるのがおすすめです。
また、みかんの薄皮には食物繊維が、さらに薄皮に付いた白い筋には「ヘスペリジン」というポリフェノールが含まれています。食物繊維はお通じを促し、「ヘスペリジン」は血流に作用し、血圧を正常に保つ働きがあるとも。できれば、薄皮や筋はとらずにそのまま食べてみてください。
陳皮(ちんぴ)にはからだを温める作用があるとされています。
薬膳の世界でみかんといえば、陳皮(ちんぴ)が注目されます。陳皮とは、完熟した柑橘の皮のこと。日本にみかんが伝わったのは陳皮からで、実を食べるようになったのはその後からだという説もあるほどです。陳皮には苦味や辛味が含まれ、からだを温める作用や、「調中(ちょうちゅう)」といって消化機能を整える作用があるとも。
一方、実の部分には甘味や酸味があり、「開胃(かいい)」といって食欲を促す作用や、「潤肺(じゅんぱい)」といって肺を潤しながらいたわる作用などがあるとも考えられています。こうした薬膳の考え方に習って、みかんを丸ごと味わってみるのもいいですね。
【みかんの薬膳としての主な効能】
・陳皮(ちんぴ)
調中(ちょうちゅう)…「脾(ひ)」などの消化の働きを整える
燥湿(そうしつ)…不調のもととなる「湿」を取り除く
化痰(けたん・かたん)…せきや痰などの症状を和らげる
・実
開胃(かいい)…食欲を促す
理気(りき)…「気」(生きるためのエネルギー)を巡らせ、からだの調子を整える
潤肺(じゅんぱい)…肺を潤して不調を和らげる
止渇(しかつ)…激しいのどの乾きを和らげる
生津(しょうしん)…からだに必要な水分を生み出す
【みかんの主な成分・栄養素】
ビタミンC…抗酸化作用で免疫力に働く、肌を健やかに保つ
β-クリプトキサンチン(カロテノイド色素)…抗酸化作用で免疫力に働く
ヘスペリジン(ポリフェノール)…血流に作用し、血圧を正常に保つ
食物繊維…便秘などの症状を和らげる
カリウム…余分な水分を排出し、むくみ改善につなげる
陳皮(みかんの皮)は生のまま、料理やドリンクにアレンジOK。
陳皮について紹介しましたが、生薬(しょうやく)としての陳皮は干して乾燥させたもの。しかし、生のままでも陳皮としての効能はあると考えられています。代表的なレシピはマーマレードですが、料理に使うなら鶏肉や豚肉、魚介との相性がぴったり。きざんで煮物やマリネに加えれば、ほろ苦くさわやかな風味でワンランク上の味に仕上がります。ほかにも、陳皮を細かくしてお湯で割り、はちみつを加えた陳皮茶もおすすめです。柑橘の香りでリラックスでき、からだをしっかり温めてくれますよ。
今月のおすすめレシピ
- 栄養情報の監修 清水加奈子さん
フードコーディネーター・管理栄養士・国際中医薬膳師。調理、スタイリングからカロリー計算されたレシピの作成、アイデアレシピの提案、栄養関連の監修などを行う。