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パルシステムの健康・おうえんナビ
家族の健康レシピ
免疫力へつなげる、ポリフェノールを含みます。
すり下ろして焼き魚に添えたり、コトコト煮込んでおでんにしたりと、秋冬のメニューに大活躍の大根。生で食べたときにピリリとくる辛みは、ポリフェノールの一種のイソチオシアネートという成分です。にんにくやわさびにも含まれ、殺菌作用があるとされています。また活性酸素の除去を促し、免疫力につなげるという働きも。このイソチオシアネートは大根おろし、それもおろしたてのときにもっとも多く含まれるとされています。
大根にはほかにも、消化酵素のジアスターゼが含まれます。その豊富さは、野菜のなかでとくに多いとされるキャベツに匹敵するほど。加熱すると失われてしまうので、お酒を飲む際は大根サラダや浅漬けなどの一品がおすすめです。
薬膳の世界では、のどの不調を和らげるとも。
薬膳の本場・中国では、大根の種はせき止めの生薬としてとても有名。もちろん、大根そのものにも効能があるとされています。代表的なものは「化痰(けたん)」といって、からだの水の巡りを整えてせきや痰を和らげる作用や、「降気(こうき)」といって、からだの気の上昇を鎮めることでせきを抑える作用などがあるといわれます。日本にも、冬の不調に大根あめを食べるという風習がありますが、薬膳の考え方に通じていますね。
【大根の薬膳としての主な効能】
化痰(けたん・かたん)…水の巡りを整えて、せきや痰などを和らげる
降気(こうき)…気の逆流を抑えて、せきやしゃっくりなどを和らげる
消食(しょうしょく)…「胃」などの働きを助け、消化促進につなげる
寛中(かんちゅう)…「脾」「胃」の働きを整える
【大根の主な成分・栄養素】
イソチオシアネート(ポリフェノール)…抗酸化作用、殺菌作用につなげる
ジアスターゼ(消化酵素)…消化促進につなげる
ビタミンC…抗酸化作用
食物繊維…腸内環境を整える
煮ておいしいのは「冬」大根ならでは。
一年中出まわる大根も、冬はいっそうみずみずしさが増しています。繊維もやわらかく、煮崩れしにくいのが特徴です。今回紹介した辛み成分や消化酵素は加熱によって失われますが、煮込んだときの味のしみた大根もまた格別です。生で、温で、大根を味わい尽くしましょう。そして大根と言えば「根」ばかり注目されがちですが、「葉」は立派な緑黄色野菜。栄養が豊富で、なかでもβ-カロテン(ビタミンA)は粘膜を保護する作用があるとされています。油との相性がよいので、葉の部分が残っていたらぜひ炒め物などに活用してみてください。
今月のおすすめレシピ
- 栄養情報の監修 清水加奈子さん
フードコーディネーター・管理栄養士・国際中医薬膳師。調理、スタイリングからカロリー計算されたレシピの作成、アイデアレシピの提案、栄養関連の監修などを行う。