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家族の健康レシピ

8月の家族の健康レシピ 【にがうり(ゴーヤ)】
暑さと上手に付き合い、
肌も健やかに。

加熱に強い、にがうりのビタミンC。

夏に見かける、青々としたにがうりのグリーンカーテン。育てている家庭も多いのではないでしょうか。にがうりの主な栄養素はビタミンCです。一般的に加熱に弱いとされるビタミンCですが、にがうりには加熱後もビタミンCの損失が少ないといううれしい特徴があります。また、にがうり特有の苦みの正体は、モモルデシンという成分です。ポリフェノールの一種で、胃腸に働きかけて食欲不振の改善につなげたり、肝機能を助けたりするとされています。このモモルデシンも加熱による損失は少なめ。チャンプルーやおひたしなど、夏のおつまみににがうりが使われるのも理にかなっているのです。

薬膳の世界では、からだを冷やす「寒性」の食材。

薬膳の世界においても、にがうりの苦みには効能があるとされています。これは「五味(ごみ)」という、食材の味を「酸・苦・甘・辛・鹹(かん=しおからさ)」に分ける考え方に基づいています。「苦味(くみ)」は夏と関連が深く、からだにこもった湿気をとり、解毒の作用もあるといわれています。また、にがうりはからだを冷やす「寒性」の食材にあたります。夏の暑さをうまくかわす「解暑(げしょ)」の作用があるとされますが、冷えが気になる人は食べ過ぎないように注意が必要。バランスよく食生活にとりいれましょう。

【にがうりの薬膳としての主な効能】

解暑(げしょ)…不調のもととなる暑さによる邪気を取り除く

解毒(げどく)…からだの中の老廃物や病気のもととなる邪気を取り除く
名目(めいもく)…目の疲れやかすみを軽減する

※「五味(ごみ)」における「苦味(くみ)」の効能
湿気をとってむくみ改善につなげる、解毒の作用でじゅくじゅくした吹き出物を予防する

【にがうりの主な成分/栄養素】
モモルデシン(苦み成分)…胃腸の機能を向上する、食欲不振の改善につなげる
ビタミンC…抗酸化作用でしみ予防につなげる、肌を健やかに保つ
ビタミンK…骨を丈夫にし、骨粗しょう症の予防に働く
葉酸…ビタミンとして造血を助ける
食物繊維…腸内環境を整える
カリウム…余分なナトリウムを排出して血圧を整える、むくみの改善につなげる

苦みが気になるなら、調理の際にひと工夫を。

にがうりは苦みそのものに効能がありますが、苦みが気になる人もいるかもしれません。やわらげる方法はいくつかあります。例えば、薄切りにして繊維を断ち切ったり、あらかじめ塩もみして水でさっと洗い流したり。苦みは油でコーティングできるので、油炒めやマヨネーズあえなどもおすすめです。薬膳の世界では「冬の病は夏に治せ」という言葉があり、夏バテなどが長引くと冬の体調に影響が出るともいわれています。にがうりの力を借りて、暑さに疲れたからだをいたわってみてください。

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  • 栄養情報の監修 清水加奈子さん
    フードコーディネーター・管理栄養士・国際中医薬膳師。調理、スタイリングからカロリー計算されたレシピの作成、アイデアレシピの提案、栄養関連の監修などを行う。
 

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