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パルシステムの健康・おうえんナビ
家族の健康レシピ
ビタミンCを、熱から守る「ビタミンP」
一般的に色の濃い野菜は栄養が豊富とされますが、ピーマンもそのひとつ。抗酸化ビタミンのビタミンA(β-カロテン)やビタミンCを含むため、これから日差しが強まる夏に向けておすすめです。ビタミンCは加熱に弱いといわれますが、ここで注目したいのがピーマンに含まれるビタミンP。ポリフェノールの一種で、ビタミンCを熱から守る働きがあります。またピーマンに含まれるピラジンという香り成分には、血流を促進するという効能も。ピラジンはとくに種やわたに多く含まれるので、丸ごと使ってみてはいかがでしょう。
薬膳の世界では、「肝(かん)」や「心(しん)」と関わりがあるとも。
ピーマンは中国の言葉で「青椒(ちんじゃお)」と書きます。薬膳の世界では、青く未熟な野菜は効能が強めだとされ、ピーマンもまた重宝される食材のひとつです。とくにストレスとの関わりが深い「肝」をいたわり、「心」の不調を整えるとされています。代表的な効能は、ストレスで乱れがちなからだの巡りを整える「理気(りき)」や、胸の苦しさなどを改善したりする「除煩(じょはん)」など。春から初夏にかけては、血流や情緒、眠りなどに不調がでやすいとされる季節です。ストレスとうまく付き合うためにも、ピーマンをぜひ取り入れてみてください。
【ピーマンの薬膳としての主な効能】
理気(りき)…からだに「気(き)」を正常に巡らせ、血流を促進する
除煩(じょはん)…胸中の熱や苦しさ、不安感などの症状をやわらげる
平肝(へいかん)…ストレスによるめまい、耳鳴りなどの症状をやわらげる
【ピーマンの主な栄養成分/栄養素】※根と葉を含む
ビタミンP(ポリフェノール)…毛細血管を丈夫にする、血流改善に働く
ピラジン(香り成分)…血流改善に働く
ビタミンA(β-カロテン)、ビタミンC…抗酸化の働きをする
ピーマンは苦い? それとも甘い?
ピーマンといえばあの独特な苦みが特徴ですが、薬膳の世界でピーマンは「苦」ではなく「甘」の食材。青椒肉絲(ちんじゃおろーす)や酢豚のように、細切りにしたり油でしっかりコーティングしたりすれば、本来の甘みが引き立ちます。また最近では、黄や赤のカラーピーマンも多く見かけるようになりました。これは青ピーマンが熟したもので、甘みがさらに強く、ビタミンCなどの栄養素もアップ。料理に彩りも添えられて、楽しみが広がりますね。
今月のおすすめレシピ
- 栄養情報の監修 清水加奈子さん
フードコーディネーター・管理栄養士・国際中医薬膳師。調理、スタイリングからカロリー計算されたレシピの作成、アイデアレシピの提案、栄養関連の監修などを行う。