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家族の健康レシピ

8月の家族の健康レシピ 【とうもろこし】
丸ごと食べて、夏バテや冷え・むくみ予防に。

夏のエネルギー源になる、頼れる野菜。

夏場のおやつや屋台メニューの定番、とうもろこし。日本では野菜として売られていますが、そもそもとうもろこしは小麦や稲と同じ穀物で、たんぱく質や食物繊維、ビタミン、ミネラルなど栄養の宝庫です。そのため、粉にしてパンのように焼くトルティーヤなど、とうもろこしをエネルギー源として主食にする国がたくさんあります。また、たんぱく質を構成するアミノ酸には、新陳代謝を活発にしたり、疲労回復を助けたりするアスパラギン酸なども含まれます。暑さで体調を崩しがちな夏の時季にぴったりの食材ですね。

からだの水分代謝を高める作用も。

冷房や水分のとり過ぎで冷えたからだは、巡りが滞りがちになり、むくみやすくなります。そんな夏こそ、とうもろこしの出番。薬膳においてとうもろこしの実は、主に「健脾(けんぴ)」といって「脾(ひ)」(=消化器全般)を正常に働かせ、水分代謝を高めたり、「利水(りすい)」といってからだの余分な湿気や水分を排出したりする作用があるとされています。「利水」作用の野菜はほかにもありますが、同時にからだを冷やす作用のあるものが多くみられます。その点、とうもろこしは冷やす作用がなく、エネルギー源にもなる穀物。冷えやむくみの症状がある方にはとくにおすすめの食材なのです。ぜひ積極的に取り入れましょう。

【とうもろこし(実)の薬膳としての主な効能】
健脾(けんぴ)…脾や胃などを正常に働かせ、活発にする
利水(りすい)…からだの余分な水分を排出する
補気(ほき)…生きるためのエネルギー(気)を補い、夏バテを予防

【とうもろこし(実)の主な栄養素】
食物繊維(不溶性、水溶性)…整腸作用、腸内環境を整える
ミネラル(カリウム)…余分な水分を排出し、冷え・むくみを予防
アミノ酸…免疫力向上

見逃せません、ひげ&芯のチカラ。

日本では捨てられてしまうとうもろこしのひげ。じつはより強い「利水」作用があるとして、漢方薬には欠かせない存在です。生のとうもろこしがあるときは、ひげ茶(★)も作ってみてください。少量しか作れませんが、香ばしくておいしいですよ。また、とうもろこしの芯もアミノ酸が含まれているので、ご飯を炊き込むときやスープを作る際に加えてみましょう。うまみがしみ出て驚くほどおいしくなります。丸ごと楽しめるとうもろこしですが、生が手に入らない時季はドライパックなどの加工品を使っても。缶詰は汁に栄養が流れ出ているので、汁ごと使うのがおすすめです。

★とうもろこしのひげ茶の作り方
ひげ(※)を窓辺など、日当たりのよい室内で2日間ほど干す。カラカラに乾いたら、フライパンで香りが立つまで軽く煎り、お湯で煮出す。とうもろこし2本分のひげで、お湯は100mlが目安。
※先端の茶色く変色している部分は取り除き、皮の下にある緑の新鮮な部分を使用

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  • 栄養情報の監修 清水加奈子さん
    フードコーディネーター・管理栄養士・国際中医薬膳師。調理、スタイリングからカロリー計算されたレシピの作成、アイデアレシピの提案、栄養関連の監修などを行う。
 

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