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パルシステムの健康・おうえんナビ
家族の健康レシピ
「陰陽(いんよう)」のバランスが崩れると、余分なものがたまりがちに。
5月は過ごしやすい日が多い一方で、じわじわと梅雨の気配も感じる季節。ぽかぽかの陽気と湿気で、からだはバランスを崩しやすくなります。からだのバランスを考えるときに参考になるのは、薬膳の世界の「陰陽」という考え方です。これは世界のありとあらゆるものは「陰」と「陽」に振り分けることができ、両者が対立したり、依存し合ったり、変化し合ったりすることで、バランスを保っているというもの。例えば「地(陰)」と「天(陽)」、「夜(陰)」と「昼(陽)」などです。この「陰陽」は私たちのからだにも存在し、うまくバランスがとれているときは健康な状態で、どちらかに偏れば不調が出ると考えられています。
春から夏にかけては「陽」の季節。からだもその影響を受けて「陽」に偏りすぎると、熱や老廃物などの余分なものがたまりやすくなり、胃や腸の不調につながってしまうので注意しましょう。
お腹の調子を整える、食物繊維がたっぷり。
ごぼうは和食によく用いられますが、じつは日常的に食べる習慣があるのは日本と台湾くらいです。中国では生薬として珍重され、からだの老廃物を排出する役割があるとされています。とくに食物繊維が豊富なことから、薬膳では「通便(つうべん)」といってお通じを整える作用があるとも言われています。お腹の状態は免疫力に深く関わるため、健やかに保ちたいものですね。ほかにも、ごぼうには「清熱(せいねつ)」といってからだにこもった余分な熱を冷ます作用があるとされています。今のうちにバランスを整え、本格的な夏に備えましょう。
【ごぼうの薬膳としての主な効能】
通便…便秘解消をサポート。お通じをよくする
清熱…からだの余分な熱を冷ます(解熱)
【ごぼうの主な栄養素】
食物繊維…腸内環境を整える。免疫力の向上をサポート。老廃物の排出を促す
カリウム…余分なナトリウムを排出し、血圧を整える
マグネシウム…排便を促し、腸内をきれいにする
酢水にさらさず、皮ごと使いましょう。
野菜は皮にも栄養がたっぷり含まれています。とくに、やわらかくてみずみずしい新ごぼうなら、泥をたわしなどで洗い落とし、皮ごと調理するのがおすすめです。また、ごぼうの白さを生かしたい場合は別ですが、基本は酢水にさらす必要はありません。酢水にさらすと、せっかくの香りや栄養素が流れ出てしまうので避けておきましょう。ごぼうは、同じく腸を整えるとされる油(とくにごま油)と相性がよいので、きんぴらなどにしてたっぷり取り入れてくださいね。
今月のおすすめレシピ
- 栄養情報の監修 清水加奈子さん
フードコーディネーター・管理栄養士・国際中医薬膳師。調理、スタイリングからカロリー計算されたレシピの作成、アイデアレシピの提案、栄養関連の監修などを行う。