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パルシステムの健康・おうえんナビ
家族の健康レシピ
春の「イライラ」は、「肝」が活発になりすぎということも。
一年の中でもとくに春は、環境の変化などでストレスを感じやすい季節です。自分だけでなく、家族の心の状態も気になりますよね。薬膳の世界で春のストレスは、「肝」と関わりが深いとされています。さまざまな感情を調節している「肝」は、春が近づくにつれ自然と活発になりすぎて熱を帯び、「肝」の「気」(=生きるためのエネルギー)の巡りが滞りやすい状態に。これがイライラの症状へつながってしまうのです。このイライラが慢性的になると、「肝」と助け合うような関係にある「心(しん)」に影響が及んで、「心」の巡りも悪くなり、不眠や疲労感、動悸などのうつ状態になる恐れが。とくに4~5月にうつのような症状が出やすい人は、深刻になる前の今のうちから「肝」をいたわっていれば、改善できるかもしれません。
「肝」を落ち着かせ、「心」を養う食材を。
まずは「肝」の働きを落ち着かせ、熱をとることが大切。それには「肝」の「気」を補い、巡りを調える「疎肝理気(そかんりき)」の食材がおすすめです。全般的に、生食や食材を温めずに食べることがおすすめなので、大根は大根おろしに、そばは冷たいものを選ぶのがよいでしょう。ストレスがたまって心が沈んでいると感じるなら、「心」をおだやかに保ち養う「養心(ようしん)・安神(あんじん)」の食材を取り入れて。また、大葉やみつば、らっきょうといった香りのある食材で、発汗、発散させましょう。
【「肝」の気を補い、巡らせる「疎肝理気」の食材】
そば、大根、かぶ、らっきょう、たけのこ、パクチー、大葉、みかん・オレンジなどの柑橘類
【「心」を落ち着かせ、正常に働かせる「養心・安神」の食材】
あさり、しじみ、牡蠣、ハツ(豚)、小麦粉、ココナッツ(強心)、ひじき、卵、ゆり根、チンゲン菜、アーモンド、蓮の実、蓮の葉、蓮の芯(お茶)、ウーロン茶、紅茶、コーヒー、ジャスミン茶、緑茶など
中国ならではの「七情(しちじょう)」の考え方。
中国では古くから、外からの刺激に対する情緒の変化を「七情」と呼び、「喜・怒・憂・思・悲・恐・驚」があるとされています。これらの感情が過剰になりバランスを崩し感情が極端に片寄るなどの「七情失調」に陥ると、からだの状態に影響を与えることに。つまり感情は、健康と直結するほど大切なものと考えられているのです。忙しい毎日ですが、薬膳を取り入れたりリラックスタイムをつくったりして、できるだけおだやかな気持ちで過ごしたいですね。
今月のおすすめレシピ
- 栄養情報の監修 清水加奈子さん
フードコーディネーター・管理栄養士・国際中医薬膳師。調理、スタイリングからカロリー計算されたレシピの作成、アイデアレシピの提案、栄養関連の監修などを行う。