ママのための傷病手当てはどうなっているの?

パート仲間が骨折!急にパートに出られなくなった場合の保障制度は?

こんにちは、負けないカラダ調査隊(※)の環子(たまこ)です。仲良しのパートのお友だちが、自転車で転んで腕の骨を折ってしまいました。全治4週間とのことで、しばらくはパートも休まなくちゃいけないみたい。彼女は「神さまからもらった特別休暇よ!」なんて明るく装っているけれど、1ヶ月もパートを休むとなると、家計のやりくりにも支障をきたしそうですよね。

これは他人ごとではない! と思いました。だって、急に身体を壊して長期間パートをお休みする事態になる可能性は、誰にだってあるもの。突然ケガや病気で働けなくなった場合の保障制度ってあるのかな? ということで、調べてみることにしました。

「傷病手当金」という制度があるらしい。どんなものなんだろう。

調べてみると、私生活での病気やケガで働けなくなって、お給料がもらえない場合に、健康保険から支給される「傷病手当金」という制度があることがわかりました。この制度は、「病気やケガで働けなくなった期間の収入を保障するので、安心して治療に専念してください」という意味あいで支給されるものなんだとか──。

つまり、支給の対象となるのは「働いて得た収入がある人」が前提ということ。じゃあ、私たちパートで働いている者も支給されるということなのかしら?

私もいざというときもらえるの? 傷病手当受給の条件を教えて!

傷病手当金のことをもう少し詳しく知りたいと思った私が向かったのは、気軽にお金に関する相談ができる「家計の見直し相談センター」。今回はファイナンシャルプランナーの八ツ井慶子さんが、わかりやすく説明してくださいました。

「まず、傷病手当金は、病気休業中に被保険者とその家族の生活を保障するために設けられた制度です。被保険者とは、健康保険に加入して保険料を納めている本人のこと。つまり傷病手当金は、会社に勤めている本人が病気やケガで休まなくてはならない場合に支給されるものであって、その扶養家族は支給対象になりません」と八ツ井さん。

ということは、夫の健康保険の扶養に入っている私は、傷病手当金はもらえないってことなんだ……。さらに、傷病手当を受給するには、以下の4つの条件をすべて満たしていることが必要になるようです。

 
  1. 病気またはケガのために療養中であること
  2. 病気やケガにより労務不能(働けない)と医師が認定すること
  3. 病気やケガのために労働できない日が3日連続あること
  4. 休んだ期間中、傷病手当金の額より多い給料の支払いを受けていないこと

健康保険の被保険者でないと傷病手当金が支給されないのならば、やっぱりパートで働く私たちも、夫の扶養ではなく、自分で健康保険に加入したほうが、もしものためにはいいということなのかしら?

「女性にとっての働き方は、それぞれの価値観や家族の状況によってさまざまなケースが考えられるので、なかなか難しい問題なんです。会社員や公務員のご主人の扶養に入っている専業主婦が働く場合は、年収が130万円を超えると社会保険料の支払いの義務が生じてきます。また、年収100万円で住民税、そして103万円で所得税の課税が始まり、ご主人の税制上の優遇措置である配偶者控除も少なくなって、ご主人の税負担アップにつながります。つまり、130~150万円程度の収入ゾーンでは、年収は増えても手取りの収入が減るということになってしまうんです」

なるほど……。「130万円の壁」という言葉はパート仲間の間で聞いたことがあったけれど、こういう仕組みだったんだ。傷病手当金のためだけを考えて、手取り収入が減ってしまったらつまらないわよね。

ひとつの保障だけにこだわらず、家計全体を見渡す視野を持つべし

今回はお友だちのケガをきっかけに傷病手当金のことを調べてみたけれど、家計全体を考えるうえでは、ひとつの保障だけでなく、複合的に見る大きな視野が必要なんですね。私も子どもが中学生になったら、もう少ししっかり働きたいと思っていたから、今回はとても勉強になりました。

でも、うちの家計の“大黒柱”のパパが病気で働けなくなった場合は、もっと大変! せっかくなので、傷病手当金の手続きのことも、引き続き勉強してみようと思います。

<監修>
ファイナンシャルプランナー CFPR認定者 八ツ井慶子さん
大学卒業後、信用金庫勤務を経て、2001年より「家計の見直し相談センター」にて、FP(ファイナンシャルプランナー)として活動を始める。個人の家計相談を中心に、講演、執筆活動を行う。

(2014年6月2日掲載、“カラダ日和”より)

※「負けないカラダ調査隊」って??

パルシステム健康Web“カラダ日和”で活躍した“美にこだわる”麗子(れいこ)・“病気が心配な”康子(やすこ)・“日々の生活が大事な”環子(たまこ)の3人組のことです。カラダ日和では、3人それぞれが興味を持ったテーマについて調査し、調査結果をご報告してきました。
『パシスルテムの健康・家計おうえんナビ』では、「負けないカラダ調査隊」の調査結果から、人気があった記事を厳選して公開していきます。お楽しみに!

  • パルシステム健康Web“カラダ日和”は2016年3月31日をもちましてサービスを終了させていただきました。サービス終了に関するご案内はこちら

前のページへ戻る

パルシステムの健康・おうえんナビ

人気の保障商品

  • 団体がん保険 診断一時金100万円プラン
  • ソニー損保自動車保険
 
ページトップ
©Copyright パルシステム共済生活協同組合連合会/株式会社パルふれあいサービス